プレイマットを比較しようとすると、ランキング形式の記事や口コミをまとめたページが多く出てきます。そこで並べられる比較軸は、価格・デザイン・クッションの厚み・サイズ・防水性といったものがほとんどです。どれも選ぶときの参考になりますが、赤ちゃんが毎日長時間触れ、口をつけることもあるプレイマットにおいて、もう一つ確認しておきたい軸があると感じています。
それが「安全性の基準」という比較の視点です。
この記事では、日本の食品衛生法に基づく安全基準と、韓国の安全基準による独自調査の結果を交えながら、プレイマットの安全性を数値で比較するという新しい視点をお伝えします。
赤ちゃんが口をつけるプレイマットに、安全基準はあるのか
プレイマットは、赤ちゃんがその上に寝転がり、手で触れ、ときに口をつけることもある製品です。ハイハイの時期には床に顔が近く、マットの表面を舐めてしまうこともあるでしょう。そう考えると気になるのは、「この素材から何か有害なものが出ていないか」ということではないでしょうか。
実は、日本には赤ちゃんが口にする可能性のある製品の安全性を定めた法律があります。それが食品衛生法です。
食品衛生法が定める「おもちゃ」の安全基準
食品衛生法と聞くと、食品や食器に関する法律という印象があるかもしれません。しかしそもそも、食品衛生法おもちゃ基準は、口に接触しやすいおもちゃによる健康被害(誤飲・中毒・有害物質の溶出など)を防止することを目的としています。つまり、この法律では乳幼児が口に触れる可能性のある製品を「おもちゃ」として規格基準の対象に含めているのです(昭和34年厚生省告示第370号 第4 おもちゃ)。
この基準に基づく試験では、プレイマットの素材から有害な化学物質が溶け出さないかどうかが検査されます。具体的には、大きく二つの観点から検査が行われます。
一つ目は、素材そのものに含まれる成分の検査です。やわらかいプレイマットに使われるPVC(塩化ビニル)素材には、柔らかさを出すために「可塑剤」と呼ばれる添加剤が使われています。この可塑剤の一種であるフタル酸エステル類(DEHP、DBP、BBPなど。おもちゃの安全性に関するニュースで耳にすることがある物質です)の含有量が基準値以下であるかどうかを確認します。
二つ目は、素材から有害な物質が溶け出さないかどうかの検査です。カドミウム・ヒ素・鉛といった重金属(いずれも水道水や土壌汚染の文脈でよく耳にする、体内に蓄積すると健康に影響を及ぼす可能性がある物質です)や、着色料が溶出しないかどうかが対象になります。
つまり、食品衛生法の試験をクリアしているプレイマットは、「赤ちゃんが口をつけても、有害な化学物質が基準値を超えて溶け出さないことが確認された製品」ということになります。
敷物としてのプレイマットは対象外、だからこそ自主検査の意味がある
ここで知っておきたいのは、食品衛生法おもちゃ基準は、おしゃぶりや赤ちゃん用の玩具など口に接触しやすいおもちゃを対象としており、装飾やおもちゃが付属していないプレイマットは「敷物」として基準の対象外であるということです。
しかし、赤ちゃんがプレイマットの表面を舐めたり、口をつけたりする可能性は十分にあります。対象外だからこそ、食品衛生法おもちゃ基準に準じた試験を自主的に実施し、その結果を公開しているかどうかは、メーカーの品質管理への姿勢を示す重要な判断材料になると言えるでしょう。安全性の裏付けとして、この基準は非常に重要な指針です。
PARKLON やわらかクッションマットの食品衛生法試験結果
PARKLON(パークロン)のやわらかクッションマットは、一般財団法人ボーケン品質評価機構(BOKEN)に依頼し、食品衛生法に基づく品質試験を実施しています。(試験番号:27125000578、試験期間:2026年3月26日〜4月3日。)
材質試験では、可塑剤であるフタル酸エステル類(DEHP・DBP・BBP・DXOP)のすべてにおいて適合が確認されました。赤ちゃんが触れるマットの素材に、基準値を超える可塑剤が含まれていないということです。
溶出試験では、カドミウム・ヒ素・鉛などの重金属、蒸発残留物(素材から溶け出す不純物の総量を示す指標)、過マンガン酸カリウム消費量(素材から溶け出す有機物の量を示す指標)の全項目で適合。着色料の溶出も認められていません。マットの色が赤ちゃんの口や手に移る心配がないことも確認されています。
つまり、PARKLONやわらかクッションマットは、赤ちゃんが口をつけた場合でも、有害な化学物質が基準値を超えて溶け出さないことが第三者機関によって確認されています。ボーケン品質評価機構は1948年設立の独立した一般財団法人であり、メーカーの自社検査ではない客観的な試験結果です。
日本にはない安全基準が、海外には存在する
食品衛生法の試験は、素材から溶け出す化学物質に焦点を当てたものです。しかし、プレイマットの安全性にはもう一つの視点があります。それは、素材から空気中に「放出される」化学物質の量という視点です。
日本には現時点において、プレイマットから放出される化学物質の量に関する安全基準が整備されていません。一方、韓国では子ども向けケア用品を対象とした安全確認基準において、ホルムアミドの放出量上限を0.20 mg/(m²・h)以下と定めています。
ホルムアミドは、やわらかいプレイマットに使われる発泡素材の製造過程で生じることのある成分です。「ホルムアルデヒド」(シックハウス症候群の原因物質としてよく聞く名前です)とは別の物質ですが、同じく室内の空気質に影響を与える可能性が指摘されています。
乳幼児は床面に近い位置で呼吸をする生活環境にあり、大人に比べて有害な物質を体の外に出す力もまだ十分に育っていません。こうした環境を踏まえると、「溶け出すもの」だけでなく「空気中に放出されるもの」にも目を向けることは、プレイマットの安全性を考えるうえで意味のあることだと考えられます。
独自調査で見えた、製品ごとの安全性の差
この「放出物質」という視点から、KOLAS(韓国認定機構)認定の第三者試験機関KCL(Korea Conformity Laboratories)に依頼し、市場に流通する複数のやわらかいプレイマットのホルムアミド放出量を比較試験しました。(試験期間は2026年1月〜2月。)
試験対象は、いずれも技術資料において「韓国の安全基準を満たしている」と明記されていた複数のプレイマットです。
試験の結果、A社のプレイマットでは韓国基準の上限値(0.20 mg/(m²・h))に対して約28倍のホルムアミド放出量が検出されました。B社のプレイマットでは、同基準に対して約128倍の放出量が確認されています。一方、PARKLONやわらかクッションマットを含む別の比較対象製品では基準値の範囲内に収まっており、同じ「やわらかいプレイマット」というカテゴリに属していても、製品によって放出量に大きな差がある実態が浮かび上がりました。
なお、これらの数値は日本国内の規制対象となっていないため、日本の法令に照らして問題があることを意味するものではありません。しかし、素材の品質管理の水準によって安全性の数値がこれほど異なるという事実は、プレイマットを比較する際に知っておく価値のある情報ではないでしょうか。
PARKLON(パークロン)やわらかクッションマットの安全性と商品紹介
ここまで、食品衛生法の基準と韓国の安全基準という二つの視点から、プレイマットの安全性を見てきました。PARKLON(パークロン)のやわらかクッションマットは、この両方の基準をクリアしている製品です。
食品衛生法に基づく材質試験・溶出試験の全項目で適合(ボーケン品質評価機構による第三者試験)。韓国KC安全基準・EU安全基準(CE EN71)・日本防炎協会の防炎認定も取得しており、ホルムアミドを含む放出物質の基準を継続的にクリアしています。日本の保育園の乳児室でも長年採用されているプレイマットの一つであり、日本子育て支援大賞2025も受賞しています。
素材はPURE PVCを100%使用。高密度な素材設計により、大きな面積でも均一なクッション性が保たれています。防音性能はΔLL-6〜7(特級防音レベル)、衝撃吸収率は約88%。サイズはRound・S・M・L・LL・XL・Long・XLong(150×300cm)の8サイズ以上を展開しており、リビングの広さや使い方に合わせた選択が可能です。床暖房・ホットカーペット対応、ロボット掃除機対応、リバーシブルデザインと、毎日使うものとしての配慮が行き届いています。
まとめ
プレイマットを選ぶとき、つい価格やデザインに目が行きがちです。しかし、プレイマットは赤ちゃんが一日の中で長い時間を過ごす場所であり、手で触れ、ときに口をつけることもある製品です。だからこそ、素材の安全性を最も重視して選ぶことが大切だと考えられます。
食品衛生法に基づく試験をクリアしているか、韓国の安全基準のように放出物質の検査まで受けているか。こうした安全性の根拠を自分で確認できるかどうかを見ることが、プレイマット比較における一つの判断軸になるのではないでしょうか。
価格やデザインの比較に加えて、「この製品はどの安全基準をクリアしているか」という問いを持ってプレイマットを選んでみると、比較の質が一段変わるかもしれません。
※情報の論拠
【食品衛生法試験】
一般財団法人ボーケン品質評価機構(BOKEN)実施。品質試験報告書 試験番号:27125000578、試験期間:2026年3月26日〜4月3日。試験方法:食品衛生法 食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月28日厚生省告示第370号)第4 おもちゃ 準用。
【韓国安全基準による独自調査】
KOLAS認定 第三者試験機関KCL(Korea Conformity Laboratories)実施。試験報告 No. CT26-006817E・CT26-006818E・CT26-006819E、試験日:2026年1月19日〜2026年2月10日。試験方法:Safety Confirmation Standards Annex 2(Care articles for children)産業通商資源部告示 No. 2017-0016。A社・B社は匿名表記。
【PARKLON製品の安全認証】
韓国KC認証(CB021H160-1001)・EU安全基準(CE EN71)・日本防炎協会認定(ET090194)。















